「リッチ・テキストコンバーター20」(アンテナハウス製)のソフトを手に入れた!

 ワープロ専用機で作成された約100枚のフロッピーディスクを目の前にした時、これをどうすればよいだろうかと、最初は途方に暮れた。
 「まぁ、何とかなるだろう」という盲信のもとに、方法を模索してみたら、本当に何とかなりそうな状況になってきた。
 昨年12月22日の記事「ワープロ専用機のフロッピーディスクを変換したい」の記事のとおりに大雑把な計画を立てたことで、プロジェクトは始まった。
 「リッチ・テキストコンバーター」のソフトがあれば一発で解決しそうだけれども、そう簡単にはいかなかった。
 そもそも、そのソフトが10年くらい前に発売中止で入手困難であるのと、動作に必要な、指定の3モードフロッピーディスクドライブも入手困難である。
 しかも、対応していないワープロ機種もあるので、それは実機を手に入れないと読み出すことができない。
 Panasonic FW-U1V703F2X は、対象機種ではないので実機を手に入れて、フロッピーディスクドライブを修理して、読み出して印刷するのに成功した。

 「リッチ・テキストコンバーター」は、ヤフオクで調べたら、ものすごい ボッたくり価格になっているものが販売されているだけなので、なるべく避けたかった。
 メリカリで探してみたら、4万円のものが売られていたけど、ソフトの定価は 34,650円なので、やはりそれ以上では買いたくない。
 お正月にそんなことを考えていたら、1月3日、メルカリで「リッチ・テキストコンバーター20」が送料込み 20,000円で売りに出されているのを見つけたので、即買いした。
 昨日、ソフトは無事に届いたが、ソフトの動作環境が Windows98がNGだったので、Let’s Note A77 の3モードドライブが使用できない。
 「リッチ・テキストコンバーター20」の動作環境は、WindowsXPとVISTAの時代のものであり、Windows7以降だと動作はするがワープロ専用機の変換では問題が出る可能性があるらしい。
 そして、先日手に入れたパナソニック製の外付けUSBフロッピーディスクドライブは、動作対象外になっていた。
 ソフトの説明書を読んでみると、内蔵フロッピーディスクドライブがあるNEC製のPCだと、確実性が高いらしい。

 実は1台、古いNEC製のノートPCが1台眠っていることに気がついた。これは妻が以前使っていた「NEC製 LAVIE LL550/5D」という機種で、20年くらい前の機種である。
 たしかOSは WindowsXPで、フロッピーディスクドライブも付いていたはずだったので、期待が持てる。
 さっそく昨晩、このノートPCを引っ張り出してきて設置し、電源を入れてみたら、WindowsXP が無事に立ち上がった。
 「捨てないでよかったぁ!」と、本音で思った。
 既にサポートが終息しているOSだけど、インターネットに接続しないでオフラインで使うだけならば何の問題もない。
 これでようやく。「リッチ・テキストコンバーター20」がインストールできる環境が整った。


 さっそくインストールを始める。CD-ROMをセットすると自動起動でインストールメニューが出てくる。


 最初にユーザー名とシリアル番号を入力する。正しいシリアル番号を入力しないと次に進まない。

次に「ワープロ専用機ディスクを変換する」を選択する。

NEC製のPCの場合は、ここでチェックを付ける。


こういう選択肢があるということは、NEC製のPCに特別な配慮がされているのだろうと推測できる。

次に、機種名の選択肢が出てくる。「PC-LL5005D」が選択できる。

インストール場所はデフォルトのままの方がよいだろう。

WindowsXPの場合は、このような警告画面が出てくるので「続行」を選択する。

「PDFドライバ」と「動作判定ツール」も個別にインストールする。

ここでインストールするPDFドライバを使って、PDFファイルへ変換する方が、最も想定どおりの動きをしてくれるのだろうと期待する。

さて、実際にソフトを起動して、変換を初めてみると、操作はとても簡単だった。
最初にフロッピーの「判別」をすると、ワープロの機種名を自動判定して、ファイル一覧を表示してくれる。
全てチェックして、変換先ファイルの種類を選択する。今回はPDFを選択する。
「選択したフィイルを変換」というボタンを押すと、次のような確認画面が現れる。
ここで「自動」を押すと、まとめて変換してくる。

あとは、これを繰り返せばよい。フロッピーディスクなので読出時間は遅いが、放ったらかしで待っていればよいので、それほど手間はかからない。

今回「リッチ・テキストコンバーター20」というすばらしいソフトが手に入ったことで、本来ならば 1枚あたり5千円 × 100枚 = 50万円くらいかかるはずのところを2万円くらいで実現できたことになる。

ワープロ専用機というのは実は、いまだに、現役で使われているらしい。
学術、宗教、司法、税務 等で、故人が使っていたものが貴重な証拠になるケースもあるし、そのまま受け継いで更新されているケースもあるらしい。


フロッピーディスクにしても、デジタル遺品として復元を試みられる機会もある。
1枚あたり5千円くらいで変換してくれるサービスがあるのはとてもありがたいけど、非営利の用途では現実的ではないので、諦めて破棄してしまうケースも多いと思う。
それならば・・・・・100枚あたり5万円くらいで請け負うサービスをやってもいい。
その代わりに・・・何らかの条件付きにはなるけれども、それでも諦めずに復元してほしい、というエールを送りたい。

作業の対価は、その場限りの「金銭授受」だけに限定して考える必要はない。
今すぐにまとまったお金は用意できないけれども、どうにかして絶対に「内容を読み出して保存したい」という価値のあるコンテンツがある、というケースならば、何とか実現する道はあると思う。
とにかく、今後もワープロ変換を行う機会が出てきそうなので、この環境は温存しておこうと思う。


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